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(感染経路と症状)
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| ■破傷風 |
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●感染経路
破傷風菌は土壌中に広く分布します。切り傷や、やけどなどの傷口からヒトの体内に侵入し、体内で増加、毒素を産生します。
●症状
1〜60日の潜伏期の後、口唇や手足のしびれ、味覚異常が初期に認められ、その後口が開かなくなったり、全身性のけいれん等が起こるなどの神経症状が起こります。致命率の高い感染症です。なお、S43年以前までは破傷風が含まれていない二種混合ワクチンが使用されていました。そのため、S43年以前に生まれた方は破傷風に対する免疫ができていませんので、特に海外渡航の際には接種をお勧めします。
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■ジフテリア |
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●感染経路
ジフテリア菌の感染によって起こります。保菌者の鼻、咽頭の粘膜、及び皮膚などの病巣からの分泌物や排泄物などと接触することにより起こります。
●症状
1〜7日の潜伏期の後発症します。乳児では鼻腔、それ以上では咽頭ジフテリアが多いとされています。
| 咽頭ジフテリア |
幼児などがかかりやすく、一番多い病型といわれています。発熱、嘔吐、頭痛、咳と咽頭ジフテリアの特徴といえる嗄声や犬吠様の咳がみられます。 |
| 鼻ジフテリア |
乳児に多く、鼻炎とともに鼻汁に血液が混じります。 |
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■百日せき |
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●感染経路
百日せき菌の感染による呼吸器症状を主とした感染症で保菌者のせきやくしゃみを介して感染することにより起こります。
●症状
7〜10日の潜伏期の後、普通の風邪のような症状が続いた後、咳がひどくなり、激しいせきを連続した発作を起こすようになります。激しい発作は特に夜間に起こりやすいのが特徴で、咳の後で急に息を吸うので、笛の音のような吸気音がします。乳児期にかかると、発作で呼吸ができず、チアノーゼやけいれんを起こすことがあります。また脳症をおこし、重い後遺症を起こすこともあります。
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■日本脳炎 |
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●感染経路
日本脳炎ウイルスの感染によって起こります。ヒトからヒトへ感染するのではなく、ウイルスを保有した蚊が媒介となって感染します。ウイルスはまず、飼育されているブタが感染するとその体内でウイルスが増殖し、これをコガタアカイエカなどの蚊が吸血することによってウイルスを保有します。このウイルスを持った蚊がヒトを刺し、その結果ヒトが感染します。
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(Photo1.日本脳炎ウイルスX174000
資料提供:化血研) |
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●症状
7〜10日の潜伏期間の後、高熱・頭痛・嘔吐・意識障害・けいれんなどを主症状とする急性脳炎を起こします。脳炎を発症するのは、感染者のうち1.000人〜5.000人に1人とされていますがその他に、無菌性髄膜炎や不顕感染(感染しても発病せず自然と免疫ができる)で終わる人もいます。わが国での発生は西日本地域が中心で最近では毎年10人程度が発症しています。好発年齢は60才を中心とした成人と5才未満の幼児です。現在では予防接種の普及により、好発年齢である小児、学童が予防接種対象年齢であるため発症は見られなくなりました。
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■麻疹(はしか) |
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●感染経路
麻疹ウイルスの飛沫感染(咳やくしゃみなどのしぶきが空気中へ飛散して人に感染する)によって起こります。免疫がないとほぼ全員が発病します。
●症状
約10日間の潜伏期の後発症します。発熱、咳、鼻汁、めやに、発疹を主症状とし、最初は風邪のような症状から、39〜40℃の高熱とはしか特有のコプリック斑とよばれる斑点がほほの内側に出現します。その後一度熱が下がりますが、再び39〜40℃の発熱が起こり、発疹が全身に現れます。発疹は5〜6日で消失しますが、しばらく色素沈着が残ります。麻疹に感染すると、免疫機能が低下することにより感染症にもかかりやすく、ときに肺炎・中耳炎・気管支炎・脳炎などの合併症を併発することがあります。また、亜急性硬化性全脳炎(SSPE)という乳幼児期に麻疹に罹患して治っても、ウイルスが体の中に残っていて数年後に発病するという合併症もあります。麻疹ワクチンは効果も高く、ほとんどの人に免疫がつきます。接種を受けることが望まれます。
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■風しん(三日はしか) |
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●感染経路
風疹ウイルスによる感染症です。感染者の喉や鼻の分泌物中からウイルスが排出され感染し、殆どが飛沫感染によるものです。
●症状
潜伏期間は2〜3週間、発疹、発熱、リンパ節の腫れ、全身のだるさや関節の痛みなどが主症状です。発疹も熱も三日ほどでおさまることから「三日はしか」と呼ばれ予後も良好ですが、成人になってからかかると重傷になりやすいとされています。合併症として関節痛(成人女性の70%)、血小板減少性紫斑病(3.000人に1人、子供に多い)脳炎(6.000人に1人、成人女性に起こりやすい)などが報告されています。また、風疹は先天性異常の恐れがある病気で妊婦が妊娠初期にかかるとウイルスが胎盤を通って胎児へ感染し眼・耳・心臓などに障害をもたらす先天性風疹症候群(CRS)と呼ばれる病気を持つ子供が生まれる可能性が高くなります。そのため女性がワクチンを接種するときは絶対妊娠していない時期を選んで接種し、その後2ヶ月間は避妊します。
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■結核 |
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●感染経路
結核菌を吸い込むことで起こる飛沫感染です。体の抵抗力が弱くなったときに発病しやすくなります。菌を吸い込んでも発病するのは10人に2人程度で、感染したすべての人が発病するわけではありません。主に若い人や子供にみられる初感染発病と、高齢者に多く見られる既感染発病があります。初感染発病は感染してから半年〜2年くらいと比較的ゆっくりと病気が進みます。既感染発病は感染してから10年20年と長い間肺の中で眠っていた結核菌が、老化や体の抵抗力が衰えたときに目を覚まして活動を始め、発症します。 |

(Photo2.肺胞中の結核菌
資料提供:結核研究所) |
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●症状
咳、痰、微熱、だるさなど、風邪の症状ではじまり、病状が進むと痰の中に結核菌が排出されます。このような患者が咳やくしゃみをすると、空気中に結核菌が飛散し,人から人へとうつります。
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■インフルエンザ |
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●感染経路
インフルエンザウイルスの感染により起こります。罹患率では5〜14歳が最も多く、死亡率は高齢者層で多くなっています。インフルエンザの型には、Aソ連型(H1N1)A香港型(H3N2)B型があります。一般的に、A型は流行速度が早いため大きな流行になることが多いとされており、これらの型が2〜3種類が混在したり、それぞれが毎年少しずつ変異しながら流行しています。2006年度のワクチン株には、A型ではニューカレドニア/20/99(ソ連型)株・広島/52/2005(香港)株が、B型/マレーシア/2506/2004株が採用されています。
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(Photo3.A型インフルエンザウイルスX174000 資料提供:化血研) |
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●症状
1〜2日の潜伏期の後、急激な発熱から鼻水、咳が出て、咽頭痛や関節痛、その他下痢、嘔吐などの消化器症状を伴うこともあります。合併症として、肺炎、気管支炎、心筋炎などがあります。
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■A型肝炎 |
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●感染経路
A型肝炎ウイルスによる経口感染(汚染された食べ物や、飲み物を介しての感染)です。
●症状
約4週間の潜伏期の後、発症します。ウイルスは主として肝臓で増殖し、急性肝炎を主症状とします。小児では不顕感染や発症しても軽症で終わることが多いのですが、成人ではほとんどが発症し、38℃以上の発熱、全身倦怠、下痢、黄疸の症状が現れます。合併症として劇症肝炎、急性腎不全を引き起こすことがあります。わが国では現在、40歳以下の若年層でA型肝炎に対する免疫をほとんど持っていないため、海外渡航の際には予防接種を受けることが望まれます。
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(Photo4.A型肝炎ウイルスX130000
資料提供:化血研) |
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■狂犬病 |
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●感染経路
狂犬病ウイルスは、ウイルスに感染している動物(犬、猫、キツネ、コウモリなど)の唾液中に排出され、これらの動物にかまれたり、なめられたりすることで感染します。日本では1957年以降、国内での発生はありません(※)が、世界では今もなお多くの国で発生しています。発病すると100%が死亡するという致命率の高い病気です。
(※)海外渡航時に感染し、日本国内で発病したものを除く。
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(Photo5.狂犬病ウイルスX300000
資料提供:化血研) |
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●症状
ヒト狂犬病の潜伏期は1〜3ヶ月で、かみ傷の痛み(潜伏期)の後、知覚異常、発熱、頭痛、筋肉痛、倦怠感などの症状が続きます。(前駆期)けいれん、強い不安感、恐水症状などの神経過敏症状を現します。(急性期)その後全身麻痺から昏睡状態となり、(昏睡期)呼吸不全で死亡します。また、ワクチンを接種している人が狂犬病ウイルスを持つ疑いのある動物にかまれた場合にも、発症防止としてのワクチン接種の基準がWHOで定められています。
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■コレラ |
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●感染経路
コレラ菌が産生するエンテロトキシンの作用により起こる経口感染です。コレラ菌は酸に弱いので、胃酸で殺菌されますが、胃を通過して腸まで入った菌はエンテロトキシンという毒素を産生します。この毒素の作用で大量の水様性下痢をおこし、脱水症状となって死亡することもあります。コレラにはアジア型とエルトール型があり、最近の流行はエルトール型です。
●症状
数時間から5日間の潜伏期の後、急激に発症します。主な症状は嘔吐と下痢で、下痢に関しては、米のとぎ汁様と呼ばれる大量の水様性の便が特徴です。そのため脱水症状をおこし、死亡することもあります。軽症ではこういった症状は見られず、軽い下痢のみで短期間に治癒します。
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■B型肝炎 |
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●感染経路
B型肝炎ウイルスは主に、B型肝炎ウイルス保有者(キャリア)の血液や体液を介して感染します。医療従事者による針刺し事故や、輸血、性行為感染など血液を介して感染する水平感染と、キャリアの母親から子供へと感染する垂直感染が上げられます。感染したうち、大部分は不顕性感染で症状が現れないまま治癒しますが、20%〜30%は急性肝炎として発病します。急性肝炎の約2%が劇症肝炎となります。
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(Photo6.B型肝炎ウイルスX100000 資料提供:化血研) |
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●症状
| 持続性感染 |
ほとんどの場合が新生児期から乳幼児期の感染で、特に大きな症状が現れることなく生涯を過ごしますが、ごく一部で肝炎を起こし、その一部が慢性肝炎・肝硬変・肝がんへと移行します |
| 一過性感染 |
病状が現れることのない不顕性感染と、1.8〜6ヶ月の潜伏期間を経た後、全身倦怠食欲不振といった症状が続き、その後肝機能の変化が現れる経過をたどるものがあります。たいていの人は約1〜2ヶ月で自然治癒しますが、少数では重症化したり劇症肝炎へと移行します。 |
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